IBDの治療について
潰瘍性大腸炎とクローン病
炎症性腸疾患とは
炎症性腸疾患とは、大腸など下部消化管を中心に炎症(腫れてただれること)や潰瘍(粘膜が剥がれること)を生じる病気のことです。一般的には、原因が明らかな細菌やウィルスによる感染性腸炎や薬剤性腸炎は含めず、原因不明で慢性の経過をたどる、潰瘍性大腸炎とクローン病の2疾患を指します。英語ではInflammatory Bowel Diseaseと言いますが、これを略して IBDと呼ばれることもあります。ちなみに潰瘍性大腸炎はulcerative colitis を略して UCとも呼ばれ、クローン病はCrohn’s disease を略して CDとも呼ばれます。この2疾患は、出血、下痢、体重減少、発熱などの症状を起こすこと、若い人に多い病気であること、治療に使う薬がだいたい同じであるなど、共通点も多いですが、それぞれに特徴があり、次項以下で解説します。
なお両疾患とも、厚生労働省の難治性疾患政策研究事業の指定難病となっております。難病指定医(当院には在籍しています)に診断書(臨床個人調査票)を記載してもらい、都道府県・指定都市の窓口で申請し、指定難病医療受給者証の交付を受けることで、公費による医療費補助が受けられるようになります定難病となっております。難病指定医(当院には在籍しています)に診断書(臨床個人調査票)を記載してもらい、都道府県・指定都市の窓口で申請し、指定難病医療受給者証の交付を受けることで、公費による医療費補助が受けられるようになります。
潰瘍性大腸炎について
1.症状・分類
潰瘍性大腸炎の症状としては、下痢や粘血便、腹痛など消化器症状に加え、発熱や倦怠感、体重減少などの全身症状がみられます。診断は大腸内視鏡検査によって行われ、直腸から連続的に口側に広がるびらん(粘膜がただれること)や潰瘍(粘膜が剥がれること)が特徴です。そして病変の広がる範囲により、直腸炎型、左側大腸炎型(直腸を越えて広がるが脾弯曲部を越えない)、全大腸炎型(脾弯曲部より口側まで広がるもの)に分類されます(図1)。なお、大腸以外の消化管、例えば小腸や胃などに病変が広がることは通常はありません。
図1. 病変の広がりによる潰瘍性大腸炎の病型分類
また、病気の活動性によっても分類され、症状が無く内視鏡検査でも炎症のない時期を寛解期、血便などの症状があり内視鏡検査で炎症のある時期を活動期と呼びます。そして活動期では、血便の回数や程度に加え、発熱、頻脈の全身症状や血液検査所見での貧血や炎症の程度により、軽症、中等症、重症に分類されます。
さらに、潰瘍性大腸炎ではさまざまな臨床経過をたどることが知られており、寛解期と活動期を繰り返す再燃緩解型が最も多いですが、1回だけの発作で落ち着く初回発作型、発症から半年以上活動期が続く慢性持続型、きわめて激烈な症状で発症し穿孔(腸に穴があくこと)などの合併症を起こす急性劇症型(急性電撃型)に分類されます。
2.疫学と病因
日本では潰瘍性大腸炎の患者数は年々増加の一途を辿っています。全国の病院を対象とした疫学調査によれば、2015年の時点で約22万人と推計されています。男:女比は1.24 : 1 と推計され、性差はほぼみられません。発症年齢は10代から30代が最も多いですが、近年、50歳以上の高齢で発症する患者が増えております。病因については、遺伝的要因、免疫異常、食事や腸内細菌などの環境因子などが複合しているとされていますが、いまだ特定されていません。
3.治療
治療の原則は、①活動期には寛解期に導入させるための治療(寛解導入療法)を行うこと、②寛解期には寛解状態を長く維持させるための治療(寛解維持療法)を行うこと、になります。
(1)薬物治療
直腸炎型:5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤の経口剤や注腸剤、坐剤が用いられます。効果不十分な場合は、ステロイドの注腸剤や坐剤、注腸フォーム剤を含む薬剤の変更や追加が行われます。
左側大腸炎型、全大腸炎型:軽症では5-ASA製剤の経口剤や注腸剤、ステロイドの注腸剤や注腸 フォーム剤が用いられます。中等症ではこれらに加え、ステロイドの経口剤やカロテグラストメチル経口剤が用いられます。重症では入院の上で全身状態の改善を図りつつ、ステロイドの点滴静注が行われます。
中等症や重症の方で、ステロイドの経口剤や点滴静注により寛解となった場合、ステロイドの長期大量投与は様々な副作用が問題となるため徐々に減量し中止します。その後は基本的に、5-ASA製剤による寛解維持治療が行われます。
難治について:上記のステロイドを含む治療がうまくゆかない場合を難治といいます。難治には、ステロイドの効果が不十分な場合(ステロイド抵抗例という)と、ステロイド投与中は効果があるが、減量すると症状が悪化する場合(ステロイド依存例という)があります。
ステロイド抵抗例では、タクロリムスなど免疫抑制剤や各種生物学的製剤*1、JAK阻害剤*2のいずれかの治療が行われます。 ステロイド依存例に対してはアザチオプリンなどの免疫調節薬が併用されますが、十分な効果が得られない場合は生物学的製剤*1やJAK阻害剤*2のいずれかの治療が行われます。
ステロイド依存例に対してはアザチオプリンなどの免疫調節薬が併用されますが、十分な効果が得られない場合は生物学的製剤※1やJAK阻害剤※2のいずれかの治療が行われます。
- ※1 …インフリキシマブ、アダリムマブ、ゴリムマブ、ウステキヌマブ、ベドリズマブ、ミリキズマブ、リサンキズマブ
- ※2 …トファシチニブ、フィルゴチニブ、ウパダシチニブ
(2)血球成分除去療法
ステロイド抵抗例やステロイド依存例に対し、顆粒球吸着療法(GMA)が用いられます。
(3)外科治療
外科治療:重症例や劇症例など炎症が強い場合、穿孔や中毒性巨大結腸症(大腸がひどく拡張すること)、あるいは大量出血といった合併症を起こすことがあります(絶対的手術適応)。これらは生命に危険のおよぶ合併症であり、緊急で手術が必要となります。また、慢性炎症が長期に持続した場合、大腸癌が合併しうることが知られており、この場合も手術が必要となります(絶対的手術適応)。
難治例のうち各種治療の効果が不十分で、入退院を繰り返し生活に支障を来したり、治療薬の副作用が問題となったり、小児で成長障害を伴うような場合には、手術と他の各種治療でメリットとデメリットを十分に比較検討した上で、手術を選択することがあります(相対的手術適応)。
手術の方法は大腸全摘ですが、大腸粘膜をすべて切除して小腸を肛門につなぐ回腸嚢肛門吻合術と、大腸(直腸)をわずかに残して小腸を肛門管につなぐ回腸嚢肛門管吻合術が標準的な手術方法です(図2)。それぞれに一長一短がありますが、残存直腸粘膜完全切除の必要性、肛門括約筋機能を参考にして術式を選択します。通常は2回、あるいは3回に分けて手術が行われ、一時的人工肛門が造設されますが、最終的には人工肛門は閉鎖されます。肛門機能が不良な場合や直腸癌を合併した場合には大腸全摘・永久回腸人工肛門造設術が行われます(図2)。
潰瘍性大腸炎の手術にあたっては、通常の手術と異なった知識や技術が要求されますので、経験豊富な専門病院での治療がおすすめです。
図2. 潰瘍性大腸炎に対する主な手術形式
クローン病について
1.症状・分類
クローン病では下痢や腹痛など消化器症状に加え、肛門痛や排膿など肛門症状、発熱や倦怠感、体重減少などの全身症状がみられます。血便もみられますが、潰瘍性大腸炎と比べると頻度は少ないです。
病変は主に小腸、大腸に見られますが、胃や十二指腸を含む全消化管に病変が生じる可能性があります。病変部位の分布により、小腸病変のみの小腸型、大腸病変のみの大腸型、両方に病変を有する小腸大腸型に分類されています(図3)。小腸大腸型が最も多く、次いで小腸型、大腸型の順となっています。
図3. 病変の存在部位によるクローン病の病型分類
潰瘍性大腸炎では浅い潰瘍やびらんが連続してみられるのに対し、クローン病では深い潰瘍が飛び飛びに(非連続的に)みられるのが特徴です。縦長の潰瘍である縦走潰瘍や、縦横に走る深い潰瘍に取り残された粘膜が石畳状になる敷石像がよく見られ、診断基準にもなっています(図4)。
図4. クローン病による特徴的な病変
病態による分類では、深い潰瘍により瘻孔(腸管同士あるいは膀胱などの周囲臓器との間に交通ができるもの)や穿孔(腸に穴があくもの)を起こす穿通型、穿通は無いが潰瘍の治癒と再発を繰り返すことにより腸が狭くなる狭窄型、穿通も狭窄も無い炎症だけの炎症型の3型に分けられます。 病気の活動性により、下痢・腹痛などの症状があり内視鏡検査でも炎症・潰瘍のある活動期と、症状が落ち着き内視鏡検査でも炎症の無く潰瘍の治癒した寛解期とに分けられます。そして活動期の重症度は、下痢、腹痛、発熱などの症状や血液検査結果から軽症、中等症、重症に分けられ、各重症度に応じて治療指針が定められています。
2.疫学と病因
潰瘍性大腸炎と同様、日本でのクローン病患者数は年々増加の一途を辿っています。全国の病院を対象とした疫学調査によれば、2015年の時点で約7万人と推計されています。男:女比は2.4 : 1 と推計され、潰瘍性大腸炎と異なり男性優位です。発症年齢は10代から20代が最も多く、高齢での発症は少ないとされています。病因については潰瘍性大腸炎と同様、遺伝的要因、食事や腸内細菌など環境因子、免疫異常などが複合しているとされていますが、いまだ特定されていません。
3.治療
治療の原則は、①活動期には寛解期に導入させるための治療(寛解導入療法)を行うこと、②寛解期には寛解状態を長く維持させるための治療(寛解維持療法)を行うこと、になります。
(1)薬物治療
5-ASA経口製剤は軽症から中等症の寛解導入療法や、寛解維持療法に用いられます。ステロイド経口製剤は中等症から重症の寛解導入療法に用いられます。重症では入院の上、ステロイド静注も用いられます。ステロイド製剤は長期的には副作用が問題となるため、寛解導入されたら他の薬剤による寛解維持療法を行いつつ減量・離脱を行います。全身性の副作用が少ないステロイドであるブデソニド経口製剤は軽症から中等症の寛解導入に用いられます。アザチオプリンなどの免疫調節薬はステロイドの離脱が困難なときに併用で用いられますが、寛解維持にも用いられます。 ステロイドや栄養療法などによる寛解導入療法が無効な場合には、生物学的製剤であるインフリキシマブ、アダリムマブ、ウステキヌマブ、ベドリヅマブ、リサンキズマブ、JAK阻害剤であるウパダシチニブが用いられます。これらの製剤は寛解導入後にそのまま寛解維持療法にも用いることができます。
(2)栄養療法
成分栄養剤(エレンタール)は、日本では経管栄養療法または経口栄養療法として広く用いられており、寛解導入、寛解維持の双方に有効です。副作用がほとんどなく、栄養改善効果も期待できるのが特徴です。特に小児の寛解導入療法では第一選択となっており、寛解維持療法でも可能な限り継続が望ましいとされています。重症の方や、狭窄などの合併症を有し手術の可能性を検討している場合などでは、絶食の上で中心静脈カテーテルによる完全静脈栄養療法が用いられます。
(3)血球成分除去療法
通常治療で効果不十分な中等症から重症の方で、大腸病変に起因する症状が残る場合、寛解導入治療として顆粒球吸着療法(GMA)が用いられることがあります。
(4)内視鏡的バルーン拡張術
腹痛など症状の原因となっている腸管の狭くなったところ(狭窄部)に内視鏡が到達可能で、瘻孔などの合併症がない場合、風船(バルーン)のついたカテーテルを用いた内視鏡的バルーン拡張術を行うことがあります。狭窄部に通したバルーンを膨らませることで狭くなったところを広げることができ、手術を避ける手段として有効ですが、腸に穴が開いたり(穿孔)、出血したりなど偶発症の可能性があることには注意が必要です。
(5)外科治療
病変部で腸が狭くなったり(狭窄)、瘻孔ができたり膿がたまったり(膿瘍)、あるいは穿孔や大量出血を起こすなどの合併症を起こした場合に手術を行います(図4)。外科治療の原則は、合併症の原因となっている腸管のみを切除し、できる限り腸管を長く残す小範囲切除になります。病変部であっても合併症を伴っていなければ切除せずに残し、術後の内科治療で寛解を目指します。短い狭窄の場合は切除せずに、狭窄形成術でひろげることもあります(図5)。
図5. クローン病に対する狭窄形成術
狭窄部を縦方向に切り開き、
横方向に縫い閉じることで拡張する手術形式
特に重症な直腸肛門病変を有する患者さんに対しては、人工肛門を造設することがあります。また、慢性炎症が長期に持続した場合、癌を合併することが知られています。日本では特に直腸肛門管癌が多いことが知られていますが、この場合も手術が必要となります。
クローン病の手術にあたっては、通常の手術と異なった知識や技術が要求されますので、経験豊富な病院での治療がおすすめです。
クローン病の肛門病変について
クローン病では腸だけではなく肛門にも病変が出来やすいことが知られています。およそ8割の方に合併したという報告もあります。クローン病の診断からの期間が長いほど頻度は高くなると言われていますが、逆に肛門病変が先に発症し、後から腸管病変が明らかとなりクローン病の診断がつくこともあります。
1.分類
(1)一次病変:クローン病の病変が肛門に発生したもの(図6a)
クローン病の特徴的な腸管病変は縦走潰瘍という縦方向に長い潰瘍でありますが、これが肛門に発生したものです。裂肛(いわゆる切れ痔)がこれにあたります。慢性化し深くなったものは肛門潰瘍といわれます。クローン病の裂肛・肛門潰瘍は深く幅広い、周囲の腫れが強い、多発しやすいという特徴があります。主に排便時の出血や痛みなどが起こります。
(2)二次病変:クローン病の一次病変が原因となって二次的に発生したもの(図6b)
一次病変である裂肛や肛門潰瘍が原因となって発生したものが二次病変で、肛門周囲膿瘍と痔瘻が代表的です。深い肛門潰瘍から菌が侵入して、肛門括約筋の周囲に膿がたまって腫れてきたものが肛門周囲膿瘍です。痛みや発熱など症状が強い場合、切開する必要がありますが、切開後は通常、肛門内の潰瘍病変から皮膚切開部までトンネル状の瘻管がつながった状態になります。これが痔瘻です。切開を受けることなく自然と穴が開いて(自潰といいます)痔瘻となる場合もあります。痔瘻が出来ると痛みや発熱、排膿といった症状を繰り返すようになります。
また二次病変には皮垂もあります。これは裂肛や肛門潰瘍の周囲の肛門皮膚が腫れて膨らんだものです。クローン病の皮垂はむくみや腫れが強く、多発するという特徴があります。
さらに肛門潰瘍や痔瘻の炎症が長期に持続すると肛門が狭くなることがあり、肛門狭窄と言います。まれに癌が合併することがあります。女性では深い痔瘻が膣とつながることがあり、肛門膣瘻あるいは直腸膣瘻と言います。これらもすべて二次病変です。
図6. クローン病の肛門病変
(3)クローン病とは関係なく偶然に合併したもの
クローン病と関係のない痔核(いぼ痔)や通常の痔瘻や裂肛などの一般的な肛門疾患が、たまたまクローン病の患者さんに発症することもあります。この場合は通常の肛門疾患として治療が行われることになります。ただし通常の痔瘻は、クローン病の病変に続発する痔瘻と区別することが時に難しく、慎重な対応を求められることもあります。
2.肛門病変の治療
クローン病肛門病変の治療では、腸管病変に対する内科治療を行いながら、外科医や肛門科医との連携を行ってゆくのが重要となります。痔瘻や肛門周囲膿瘍に対しては、メトロニダゾールやシプロフロキサシンなどの抗菌薬の内服治療を行いますが、痔瘻に膿がたまって腫れや痛みを繰り返す場合には、外科や肛門科で膿を排出しやすくする目的でシートン留置術を行います。図7のように痔瘻の瘻管に糸やゴムなどを通して両端を結んでリング状にします。ちなみにシートンとは「ひも」という意味です。
図7. シートン留置術
こうしたシートンを長期に留置しながら、クローン病の一次病変である肛門潰瘍に対する内科治療を行って、肛門潰瘍や痔瘻の治癒を図り、最終的にシートンの抜去を目指します。肛門病変に対する有効性が示されている薬剤としては、アザチオプリンなど免疫調節薬、インフリキシマブやアダリムマブを中心とした生物学的製剤があります。
これらの治療を行っても肛門の腫れ、痛み、排膿などの症状が落ち着かない場合、直腸膣瘻などの複雑な病変を合併している場合、また頻回の排便や便の漏れなどで日常生活に大きな支障を来している場合には、肛門に便が流れていかないようにするためにストーマ(人工肛門)を造設する場合があります。こうした患者さんではストーマ造設により生活の質が改善することが知られています。
また、ストーマ造設後も肛門痛や排膿などの症状が落ち着かない場合や、癌を合併した、あるいは疑われる場合には直腸から肛門までを切除して永久的なストーマとする直腸切断術が行われます。
3.痔瘻に対する新たな治療法 ~ 細胞治療薬
2018年、クローン病患者における複雑痔瘻の新たな治療手段として、再生医療等製品であるダルバドストロセルが欧州で製造販売開始となりました。これは健康成人の皮下脂肪組織に由来する間葉系幹細胞を単離・培養して得た脂肪由来幹細胞からなります。手術により痔瘻の局所に直接投与することで、脂肪由来幹細胞の免疫調節作用や抗炎症作用により痔瘻局所の慢性炎症を抑え、治癒が期待できます。本邦では非活動期または軽症の活動期クローン病患者における複雑痔瘻の治療製品として、2021年11月より製造販売開始となりました(製品名:アロフィセル®注)。現在、クローン病の治療に十分な知識と経験を有する専門施設において、生物学的製剤による治療を16週間以上行ったにもかかわらず閉鎖困難であった痔瘻患者さんを対象として治療が行われています。当院は治験段階から本治療に携わっておりますが、現在も治療を行っておりますので、ご希望の方はご相談下さい。
患者さんへのメッセージ
炎症性腸疾患はいまだ病因が解明されていない難病ですが、毎年のように新たな治療薬が登場し、次々と新たな治療方法が開発されるなど、近年大きな進歩を遂げています。学業や仕事に取り組みながら治療を継続することも十分に可能となっています。一方で、慢性疾患であるため、長期にわたる治療経過のなかで種々の合併症や癌などで手術が必要となることもあります。適切な時期での診断と手術を受けることができれば、術後も元気に生活することができますので、どうか定期的な通院を継続して、適切な治療とフォローアップを受けていって欲しいと思います。
東北労災病院では、炎症性腸疾患の診断や薬物治療、栄養療法に豊富な経験を有する消化器内科医2名、炎症性腸疾患の手術に関する豊富な知識や経験、確かな技術を有する大腸肛門外科医2名の計4名の専門家が常勤しております。炎症性腸疾患の治療で特に重要となる内科・外科の連携を密に行いながら最新の治療を行っておりますので、お困りの方はぜひご相談ください。
- 令和5-7年度 厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業 患者さん・家族情報ページ
http://www.ibdjapan.org/patient/ - 日本炎症性腸疾患協会 ホームページ
http://ccfj.jp/
その他、詳しい情報は下記ページをご参照ください。